キリンリキのしっぽのアレが考える

吸血鬼にっき

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【タイトル】 吸血鬼にっき

【作者】 あづま 笙子

【連載誌】 主任がゆく!スペシャル ※連載終了 全2巻

【形式】 4コマ

【あらすじ】

輸入雑貨店「ジル」の新人店員「桜井はな」。

美しい店主のジルさんも素敵だったこと、そして、はな は自分の店を持つ夢があり、勉強も兼ねてジルで働いています。

しかし! はなが働く雑貨屋は、実は吸血鬼御用達の店で、お客さんも吸血鬼ばかり。

人間である はな は吸血鬼たちに戸惑いながらも、異なる文化を受け入れて、今日も勉強中です!

 

【感想】

「吸血鬼にっき」は、人間の「桜井はな」が吸血鬼御用達の店で働く傍ら、人間とは異なる文化を持つ吸血鬼たちとの交流が描かれています。

 

楽しい日常生活はもちろん、はなが異文化に驚きながらも、それらを受け入れて仕事をしている。

本作は、そんな人間とは違う生き方、特性を持つ吸血鬼たちが、実は人間と似た思考であったり、人間と同じような感じで日常を過ごしている点が面白いのです。

吸血鬼特有のコミュニティは作られているのですが、人間に対してもフレンドリーであり、一生懸命働く はな ちゃんを孫にしたい吸血鬼のおじ様方もいます.

だから作品全体を通じて空気が非常に穏やであり、とても読みやすかったです。

 

 

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吸血鬼にっき1 あづま 笙子 株式会社ぶんか社 初版 P3

※桜井はな と 店主のジルさん

 

あづま笙子先生の作品で、秀才小学生の男の子が、勉強ができない女子高生を家庭教師する4コマ漫画「かてきょん」があります。

2人の年齢の違いであったり、小学生と女子高生の違いはあるものの、少しずつお互いが理解しあって生まれる信頼や絆が優しい眼差しで描かれているのです。

 

かてきょんと同様に、本作は人間と吸血鬼という種族の違いはありますが、それらの違いをものともせず、登場人物間で自然に近い形でコミュニケーションが取れているんですね。この要素は結構貴重であり、平和な日常描写が多い作品では必須となる事柄だと思いまいます。

 

また、あづま先生の作風である美しい恋愛感情や、肌が少しでも触れると赤面してしまうような、可愛らしい人間関係も本作でいかんなく映し出されています。

 

人間の「桜井はな」と、雑貨店で居候をしている吸血鬼の青年「シーザー」推定144歳。

この2人の関係は、話を重ねるごとに少しずつ恋愛的な雰囲気を感じるようになり、はながシーザーと歩いていると、「何だかデートみたい」と顔が赤くなる。一方でシーザーも、はなの何気ない言葉に隠れて赤面したりと良い感じ。

 

本作は吸血鬼たちの異文化が面白可笑しく描かれていますが、桜井はな とシーザーのようなキュートで微笑ましい関係性にも注目してほしいですね。

 

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吸血鬼にっき1 あづま 笙子 株式会社ぶんか社 初版 P2

 

私の好きなキャラクターは、オオカミ男のぽち。

見た目は普通の犬ですが、変身すると可愛い男の子になります。

シーザーが嫌いで足にかみつくなど仲はよろしくない。はなちゃんが好きで、はなちゃんの言いつけは守る姿が何とも素敵でしたね。

 

はなちゃんよりポチのほうが年上ですが、何だかお姉さんと年下風の男の子はナイスな組み合わせなのです。

 

 

あづま先生があとがきで「少し描き足りないような」と言っていた通り、もう少し先の展開が見たかった気持ちがありますね。

本作は のほほん と読むことができて、好きな4コマ漫画の一つです。