キリンリキのしっぽのアレが考える

ある日どこかで (1980)

※ネタバレ注意

【タイトル】ある日どこかで

【監督】ヤノット・シュワルツ

 

【関連ワード】

タイムトラベル

 

 

 

 

【感想】

 

ヤノット・シュワルツ監督が1980年に制作した「ある日どこかで」は、視聴するたびにラストにウルっと来てしまい、今でも根強いファンを持つ名作だと納得できました。

 

 

タイムトラベル物でありますが、過去に通じる手段がハイテク装置などを利用するのではなく、「好きだという思い」がトリガーとなるのです。

脚本家の主人公リチャードが、謎の老女から懐中時計を受け取るシーンから始まり、その後ホテルに飾られた女性に一目惚れしますが、写真は1912年に撮られたもので、女性は当時人気のあった女優であることを知ります。

 

1972年が舞台ですから当然 写真の女性が生きてれば老婆となっていますし、実際に主人公が写真の女性について調べますが、すでに亡くなっていました。

 

彼女にどうしても会いたい主人公は、一種の催眠術・自己暗示によるタイムトラベルを考えつきます。

服装やコインなど、1912年にタイムトラベルしても可笑しくない物を身につけて、自分は1912年の人間だと思い込む。部屋のベッドで横になり、ひたすら彼女に会いたいと思い続けるのです。

 

無茶苦茶な設定に見えますが、主人公が写真の女性に会いたい強い思いが上手く表現され、まさに時代を超越したラブロマンスが展開されます。

 

タイムトラベルに成功した主人公ですが、写真が飾られていたグランドホテルで「貴方とどこかでお会いしましたか?」と聴いてきた老人が、1912年の同じホテルで出会い(老人の子供時代) 主人公と接するシーンはタイムトラベルならではの感動シーン。

 

また、1972年と1912年のシーンでは1912年の方が淡い色彩で映像が映し出されており、カメラを変えて撮影したのかと関心しました。

 

普通なら絶対に出会うこと、「好き」と伝えることも不可能な2人。

ラスト、そんな2人の幸せそうな表情を観る度に、「最後は一緒になれて良かった…」と肩の荷がおりる。それほど主人公の「思い」が痛々しいほど伝わりましたよ…

 

決してハッピーエンドではありませんが

死ぬ恐怖以上に、好きな人に会えない苦しさや絶望の方が恐ろしいのではないか…

そう感じて益々切なくなりました。

 

 

現在でも本作をテーマにしたイベントや上映会が開催されています。

主人公が体験したタイムトラベルのように、まさに時代を超越して多くの映画ファンに愛される名作ですね!