キリンリキのしっぽのアレが考える

とりきっさ! 1

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【タイトル】 とりきっさ! ①

【作者】   ノブヨシ侍

【掲載誌】  月刊comicリュウ ※連載終了 全7巻

【形式】   4コマ

【関連】


 

 【感想】※ネタバレあり

「とりきっさ!」を読むと〝癒し〟を感じると同時に、登場人物たち全員が幸せになってほしいと思えました。

 

〝トリビト〟と呼ばれる「スズ」と「リン」姉妹、エナ、その他の癖の強いトリビトたち。そして仕事がうまくいかず人生に疲れてしまっている人間「ヒロカズ」。

〝トリビト〟姉妹が空家を巣にして営む喫茶店にて、トリビトたちや常連のスズメたちとの交流、泥水のコーヒー・ミミズといった人間のお客さんが来てくれそうにない喫茶店を、みんなで協力しながらより良いお店にしていく。

1巻ではそのような流れを感じ、素朴ながらも何だかシーンの一つひとつに癒されてしまうんですね。

 

人間ヒロカズが料理の腕前を披露して、ナポリタンやホットケーキ、コーヒーを振る舞い、スズやリンたちが舌鼓を打つ。

この喫茶店の存在によって人間ヒロカズが癒されるだけではなく、自分を必要としてくれるトリビト姉妹や居場所が出来る。生きる糧を見つけていく…。それは、たとえ嵐が来ても喫茶店に訪れるヒロカズの行動からもひしひしと伝わる。

 

キャラクターたちの言動や行動が非常に可愛らしく、特にリンの妹の「スズ」は、舌足らずな口調で「ヒロカズ ヒロカズ あそんで」とくっついてくるのが微笑ましいです。

 

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とりきっさ!① ノブヨシ侍 株式会社徳間書店 2015年7月1日発行 コミックシーモア版 P14~15

 

人間とトリビトの違いもユニークでしたね。

やはり鳥であるため光ものに興味を惹かれたり、羽が生えていない人間に驚愕したり…。トリビトは人間を敵視しているのかな? とも思ったのですが、全体的にのんびりした作風によって人外作品ならではの 人間vs多種族 のような要素は1巻を通じて感じられませんでした。

 

平和な作風は大変素晴らしく、特にナポリタンを作ってくれたヒロカズに、スズがお礼として宝物のビー玉をあげるのですが、その後、ヒロカズは仕事が上手くいかずベンチで途方にくれ、自販機で飲み物を購入しようとポケットから小銭を出そうとしてスズから貰ったビー玉を取り出します…。

直接的なセリフはないものの、ヒロカズの眼鏡に反射して映るビー玉に心が温かくなりましたね。

 

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とりきっさ!|月刊COMICリュウ

 

私はまだ1巻しか読んでいないのですが、この作品のことを非常に気に入りました!

 

トリビトたちはみんな可愛らしいですし、何より社会の中で疲れ果てて落ち込んでしまうヒロカズが、スズやリンを含めた人間以外の種族たちに癒され励まされるような感覚があるんですね。

 

「喫茶店って みんなでご飯を食べたり お話したり 楽しいところなんですね」P71

というリンの言葉にも救われた気持ちになり、「とりきっさ!」は素敵な4コマ漫画であると思えました。

 

ヒロカズの境遇からも、悩みを抱える社会人に合う作品かもしれませんね。