キリンリキのしっぽのアレが考える

猫が西向きゃ「漆原友紀」 月刊アフタヌーン 2018 6月号

f:id:kiitosgirafarig:20180425104243j:plain

普段は単行本派で滅多なことでは漫画誌を購入しないのですが、大好きな漆原先生の新連載「猫が西向きゃ」が始まるということで、数年ぶりにアフタヌーンを購入しました!

 

※ネタバレ注意!!

f:id:kiitosgirafarig:20180425105141j:plain

あくびをしている白い猫は しゃちょう

アイスを食べているのが、広田フロー(株)の責任者? ヒロタさん

眼鏡を掛けているのが 広田フロー(株)でアルバイトをしている ちまちゃん

 

 

新連載〝猫が西向きゃ〟ですが、好みの作風と雰囲気で、一読で好きになれた作品でしたね。

〝フロー〟と呼ばれる自然現象が人々の生活に身近に存在する世界観。現代を舞台にしていると言って良いのですが、建物の看板一つひとつや、漆原先生の特徴であると思う、夏休みに親戚の田舎に遊びに来たような風景も素敵でしたね。

 

世界の物質は絶えず揺れて安定しないので、時折バランスを崩して影響が出てしまうことがある。

それらの現象を〝浮動化〟または〝フロー〟と呼び、人の思念によって通路がごちゃごちゃになったり、真夏なのに桜を咲かせたりと、常識では考えられない現象が至る所で発生します。だから、その〝フロー〟現象を解決するためにの専門職も存在するわけで、フロー専門の「広田フロー(株)」の面々(猫一匹・人間2人)が主な登場人物となります。

 

中には人間自身に大きな影響を及ぼしてしまう〝フロー〟も存在し、この設定に〝蟲師〟の面影を少しだけ感じましたが、〝自然現象と人間が均衡を保ちながら生きていく〟という素敵なテーマを、本作でも感じることができました。

 

フローで起きた現象を当たり前のように人々が受け止めて、それを楽しむ余裕もあります。また、キャラクターの表情しかり、しっかりユーモアが描かれる点も素晴らしいのです。

 

表題にもある通り、フロー対策には猫(しゃちょう)も貴重な戦力

のんびり道端で寝転がったり、何にも悩みがないようにあくびをしたりと、ゴロゴロしてばかりです。

しかし猫は〝フロー〟が大好きらしく、フローを察知するとレーダーのように尻尾がピンと立つ。どこまで本当か分かりませんが、しゃちょうの存在も作品の癒しになっているし、気まぐれ穏やかなネコのように、フローに対して基本的に穏やかな人々も良い感じでしたね。

 

〝世界は ときどき まちがえる〟

昨今では特に、失敗が許されない社会になっていると思います。その失敗とは、たとえ他者に悪影響を及ぼさないようなことでも、重箱の隅をつつくように見つけ出して、失敗した人間を強制的に矢面に立たせる。そして多方面から、関係のない人間からも一斉に叩かれてしまう…。日本に住んでいると時々ですが、そのような理不尽を感じてしまうことがあります。

 

まだ私は〝猫が西向きゃ〟の2話までしか読んでいませんが、漆原先生の作品には、人間・そして世界さえも間違いは起こすし、その間違いに対して悩むこともある。

だけど、その間違いは仕方がないこと、時間が掛かってもいいからゆっくり解決していく。そんな雰囲気も感じます。 

 

単行本が発売したら是非、購入したいですし、これからどんな物語が展開するのか非常に気になりますね!

現実社会でも、猫が尻尾をピンと立てて歩いていたら、すぐ近くでフロー現象が起きているのかもしれません。

続きが気になります!