キリンリキのしっぽのアレが考える

恐竜の飼いかた 1

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【タイトル】 恐竜の飼いかた 1

【作者】       いしがきのぼる

【掲載誌】    月刊コミックリュウ WEB ※完結済み

 

※ネタバレ注意!

 

 

【感想】

表紙からも独特の世界観を垣間見せられますが、一読してみると、恐竜が当たり前に存在する世界ながらも、主要人物である奥村3姉妹を中心とする普通?の日常が描かれています。

この〝普通の日常生活〟という意味は、〝ただ退屈で何も考えずにのんびりした〟という意味ではありません。〝恐竜〟が当たり前に存在するから、ちょっと変わった世の中の仕組みであったり、トラブルなども普通の日常生活の中で発生するため、ゆるく楽しめる作品なんですね。

ですから、普通の日常生活に〝恐竜〟を闇雲に入れるだけではなくて、恐竜であるから意味がある設定の数々に〝なるほど!〟と素敵に思えるんですね~。

 

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恐竜の飼いかた 1 いしがきのぼる 株式会社徳間書店 コミックシーモア版 2017年3月1日発行 P4~5

犬や猫と同じように恐竜がペット感覚で「かわいい生き物」という周囲の認識と雰囲気も感じます。

冒頭で奥村家次女のフキが恐竜を見て「おっきくて超かわいい! うちでも飼おうよ恐竜」とセリフがありますが、この一文で世界観にスッと入ることができました。

 

奥村家の父親はクズぅーな人物で、愛人との間に生まれた10歳の「よりか」ちゃんを、漫画家で長女「奥村ねねこ」26歳と次女で高校2年「奥村フキ」に預けようとする。

父親は発掘かなんかの仕事で家族を置いてモンゴルに行きたいらしく、自分勝手な父親の行動によって奥村家は腹違いの「よりか」を含む3姉妹となります。

 

その過程で「がえっ がえっ」と鳴く恐竜「びわ」が奥村家にやってくるわけですね。

びわは非常に大人しい性格で非常に温厚。私がこの作品を読むきっかけも、表紙に描かれた びわ が気になったから。

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この目… ほっておけない。気持ちよさそうに日向ぼっこをするシーンが好きです。

 

そんなクズゥ~な父親にドン引きしながらも、長女のねね子が本作の主人公的なポジションにいます。男運が無ければお金もない漫画家、そんな彼女の等身大の悩みであったりが物語に上手く溶け込んでいるのも特徴。

 

 

作品の世界は街中に恐竜がいて、野良恐竜も存在するらしいです。

1巻では びわ の予防接種を受けに行く話、恐竜と一緒に楽しめる大型のショッピングモールに漫画の取材に訪れる話があります。

特に大型ショッピングモールの話は、この世界における恐竜の立ち位置であり、〝恐竜の里親募集〟といった人間たちと上手く生きていけるような工夫も感じさせられました。

だから本当に猫ちゃんやワンちゃんと同じような立場だと思いますし、体が大きい恐竜は車と共通点が多いみたいで、飼うためには保険への加入が必須な設定。

5000グラム240円で買える食用の恐竜肉であったり、ドックフードのようなエサが水の中に入れると32倍も膨らむなど、ユニークな設定も存在します。

 

普通の街のようで生えている草木は熱帯を感じさせ、地域によっては恐竜にも種類があるのかな? その辺りも気になります!

大人しい恐竜が多いことからも、もし恐竜が絶滅せず、人間たちと上手く共存できた世界なのかもしれませんね。