【作者】 カネコ マサル
【連載誌】 月刊少年エース ※連載終了 全1巻
※ネタバレ注意
【感想】
保育所に通う子供たち、保育士、神社の巫女、そして怪奇スポットと呼ばれる所以である個性的な魑魅魍魎たちとの、ほんわかギャクコメディーが繰り広げられる!?
彼岸花保育所の日常は、怪奇現象や魑魅魍魎たちと共にあり、それが当たり前になっている。
子供たちは怪奇に怖がりはするものの、無邪気に遊び相手にしたりと、微妙に良い関係性を保っています。そこもなんだか笑えて ほんわかとしてしまうのです。
登場人物に注目すると…
しっかりしている「中川しなの」
かわりもの「阿辺みなも」
マイペース「渋海すみ」
の4歳児トリオがツッコミ・破天荒・天然と三者三様の性格。
子供たちは恐るべき4歳児たち、怪奇なんてなんのその! 遊び相手に変えてしまう無邪気さがユニークなのです。
いつも酷い目に合う でこ先生
怪奇現象に物凄く鈍感な いの先生
神社の巫女で、魑魅魍魎を記録するのが趣味の まつりちゃん
※いの先生 と まつりちゃん いの先生の肩に…
特に私は どこまでも気にしない性格である「いの先生」が好きですね~
職場の保育所で朝5時まで寝過ごしたり…
ふすまを直すついでに貼ってあったお札をすべて剥がしたり…
障子に映る無数の人影を見ても「光の反射よ!」と気にしない。怪奇に鈍感でポジティブシンキングなのである。そんな彼女の行動を見ていると、私は思わず吹き出してしまし、いつも糸目でニコニコしているから、開眼したら魑魅魍魎より強そう…。
ユニークなキャラクターは魑魅魍魎たちにも言える。
じんめんそ、かっぱ、がしゃどくろ など、有名な妖怪も登場します。
防犯ブザーを鳴らされたりと、都会で本領が発揮できなかった くつさけ女が、彼岸花神社のある田舎へと活動拠点を映す話も面白かったです。
やはり妖怪は子供たちに怖がられてなんぼ。口裂け女の顔を見て、「ぎゃー おばけー!」と言い、しなのたちが逃げる姿を「・・・」と間を置いて追いかけるシーン。この「・・・」に口裂け女の嬉しさが表れていて、なんだかほっこり。
あと、これは気のせいかもしれませんが…。
ポニテの しなのちゃんたちが楽しそうに遊ぶ表紙なのですが、表紙カバーを取ると、神社の背景はそのままに、誰もいないんですよね…。
これってもしかしたら、物語に登場する人物たちも怪奇そのもの、だったのでは?
確かに怪奇スポットで魑魅魍魎が渦巻く場所に保育所を建てますかね…。
まあ、考えすぎでしょうね。
カネコ マサル先生の作品では、
貧乏なアパートの管理人2人の素朴な日常が描かれた「ふら・ふろ」
ちっこくて可愛い神様が、新興住宅地(彩咲町)で人々の悩みを解決していく「百花のしるし」が発売されています。
オカルト VS ちっこい子供たちのハートフル?ハチャメチャコメディ