キリンリキのしっぽのアレが考える

がくえんゆーとぴあ まなびストレート! OVA 夏だ! まなびだ! 強化合宿だ (2007)

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©ufotableアスキー・メディアワークス/聖桜学園PTA

 

がくえんゆーとぴあ まなびストレート!】 あらすじ

 

少子化により、高校入学が当たり前ではなくなった時代。私立聖桜学園も時代の煽りか、いまいち活気がなく、他学校に誇れる伝統や部活動の成績もありません。

 

そのさかな、天宮学美 (あまみや・まなび)が学園に転入してくる。彼女は前向きで、失われつつある楽しい学校生活を目指すため、生徒会長に立候補する。

活気を失くした学園を、学美を中心とした生徒会メンバーの奮闘により、生徒はもちろん、教師たちの意識も変化していく…。


 

 【まなびストレート! の世界観】

 

まなびストレート! は少子化の影響で高校進学がカッコ悪い、進路の選択肢から外れることが当たり前になった近未来が舞台です。

ですから、中学卒業後に就職をしたり、アルバイトで自分のやりたいことを模索する子供たちが増えた世界なんですね。

 

特質すべきは、時代設定が2035年である点ではないでしょうか。

この設定により、主要キャラクターの親世代が私たち視聴者の視点を持ち、学生の生き方が多様化した時代に説得力が生まれていると思います。

 

がくえんゆーとぴあ まなびストレート! Blu-ray BOX【完全限定生産版】

※生徒会長の主要メンバー

 

ufotableが送る名作学園アニメ】

本作はストーリーから映像表現、BGMの一つまで、丁寧に制作された学園ものの名作です。

まず、OPは林原めぐみさんが歌う「A Happy Life」 は名曲で、メロキュアのメンバーである故・岡崎律子さんの同名曲を林原さんがカバーしています。

カラフルなスプレーで学園中を落書きしていくOP映像は1つの芸術作品として、完成度が非常に高いです。

この落書き映像は、後にどこかから苦情が来たみたいで、スプレーで書いた文字が消える演出が追加された逸話もあります。

 

EDは人形を使用したコマ撮りアニメーション。このように、随所に新しい試みやスタイリッシュな表現が用いられたufotableの快作ではないでしょうか。


 

OVA 夏だ! まなびだ! 強化合宿だ】

 

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©ufotableアスキー・メディアワークス/聖桜学園PTA

※やりたいことが決まらず悩んでしまう「みかんちゃん」

 

 【夏だ! まなびだ! 強化合宿だ】は、本編の放送が終了し、少し期間を置いて発売されたOVAです。内容は、文化祭に向けて生徒会メンバーが夏合宿をするというもの。

 

本編の第6話と第7話の間に入る話、TV未発表の回として発売された経緯があります。ガルパンアンツィオ戦のような感じです。

ですから、このOVAだけでは作品がどんな物語なのかをすべて把握することは難しく、出来れば本編と一緒に視聴してほしいのですが…

まなびストレート!のテーマである多様化する生き方により、学生になる意味を考えさせること。

また、やりたいことが決まらず、目標に向かって突き進む学美たちを見て学生生活に悩んでしまう稲森光香 (みかんちゃん) の葛藤も描かれ、考えさせられました。

 

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©ufotableアスキー・メディアワークス/聖桜学園PTA

 OVAでは、アクシデントによって急遽、田舎の旅館に生徒会が泊まることになるのですが、この「松井旅館」で働く光香と同い年くらいの子が、「旅館を継ぐ」という明確な目標のもと、高校に入学しなかったんですね。

 

一方で光香は、やはり自分の進路や生き方に悩んでいる。

しかし、旅館の子が「学校でやりたいことを探すのもよいのでは」と、前向きな生き方を光香に提示してくれるシーンが、なんとも素敵なんですよ~。

 

本作において私は光香ちゃんに感情移入してしまうようで、彼女の悩む姿が他人事とは思えません。

だから光香ちゃんや生徒会メンバーの努力で学園生活が良い方向に変化していくシーンに感動してしまいます。

 

独特の映像表現と可愛いキャラによって、青春系特有の青臭さは感じず、薄暗い空から少しずつ太陽の光が見えるような清々しさも感じる。

 

そんな素敵な名作ではないでしょうか。