キリンリキのしっぽのアレが考える

荒野の花嫁 1

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※左がメイ 右がムルル

 

【タイトル】 荒野の花嫁  1

【作者】 村山慶

【連載誌】 月刊アクション ※2018年現在、連載中

 

【関連】

 

※ネタバレ注意です。

 

【感想】

様々な形態種族の生活や関係性が描かれる「セントールの悩み

菌類 (きのこ人間) が世界を統べる世界「きのこ人間の結婚」

丁寧に練られた世界観と、我々、人間とは少し違う生態・考えを持つ種族が登場。寓話のような物語性も感じさせる村山慶先生が本作「荒野の花嫁」を描いています。

 

荒野の花嫁は石器時代が舞台です。

 

荒野に流れ着いた他部族の娘 (メイ) を、唯一の男の子 (ムルル) の嫁として迎える。

そして、荒野に住む部族との交流や、氷河期に向かう厳しい環境の中で生きる術、人間以外の種族〝人もどき〟との関係など、生物の生態系といった設定がファンタジーのようでリアルさも感じます。

 

本作は、氷河期が近づく石器時代が舞台なのですが、描かれる人間たちも可愛らしく、危機的な状況なのに緩やかな雰囲気が流れているんですね。

 

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荒野の花嫁 1 村山慶 株式会社双葉社 コミックシーモア版 P3

荒野に住む部族のみんな

 

メイが漂着してから、肉を柔らかくスープにして食べる文化や、様々な毛皮を繋ぎ合わせた服を身に着ける利点に気づいたり、生活が良い方向に変化していく描写も面白い。

 

また、ひらひらで暖かい服がうれしくてみんなでダンスを踊る。温泉に入りに行くなど、〝石器時代〟〝氷河期〟などのワードからは想像できないほど呑気な世界観は素敵。

あと、メイとムルル、部族の皆が非常に可愛らしいのも魅力的です。

 

 

しかし、本作は〝人間vs人モドキ〟の争い?も描かれています。

 

この〝人モドキ〟は容姿がメイたち人間と比べてホモサピエンスが進化を辿る何世代も前の、見た目が猿そのものに近い生物。

 

メイたち人間が可愛らしい姿なので、人モドキが登場した時は異質なデザインで少し驚きました。

人モドキは人間を食べる種族のようで、荒野の部族は自分たちより強く、滅多なことでは襲わない知能は少しばかり持ち合わせているらしいです。

 

多くの人モドキは人間に対し「オマエタチは滅びる」としか話せず、自分たちをぞんざいに扱う人間への復讐心や憎悪も感じ取れます。

作品が放つ雰囲気は呑気ですが、人モドキの存在によってどこか血が流れる緊張感もある。

 

火山の大噴火や寒冷化によって生物たちは後がない状況。そんな過酷な環境で生きる荒野の一族たちの日常はどうなってしまうのか…。

 

のほほんとした描写が多いため読みやすく、作者様の「セントールの悩み」や「きのこ人間の結婚」が好きな方はもちろん、まんが好きな多くの方にオススメしたい作品ですね。

 

第2巻が待ち遠しいです!